相続土地国庫帰属制度で空き家の土地を手放せる?建物・費用・相談先を確認

相続した実家が空き家になり、売却も管理も難しいとき、「国に引き取ってもらえないか」と考えることがあります。相続土地国庫帰属制度は一定の条件を満たす土地を国庫に帰属させる制度です。建物付きの空き家をそのまま引き渡す仕組みではありません。申請費用と承認後の負担金もあるため、売却や空き家バンクなどと並べて検討しましょう。

まず確認する3つのこと

  • 取得の経緯:相続または相続人への遺贈で土地を取得した人が基本的な申請対象です。共有地では共有者全員による共同申請が必要です。
  • 建物と土地の状態:建物が存在する土地や担保権・使用収益権が設定された土地、境界や所有権をめぐる争いがある土地などは申請できません。その他にも審査で不承認となる要件があります。
  • 費用:審査手数料は土地1筆当たり14,000円で、却下・不承認でも返還されません。承認後は別途、土地の区分や面積などに応じた負担金を納めます。

空き家が残っている場合の考え方

建物があるままでは申請できないため、解体を検討する場合も、先に解体費・残置物処分費・境界確認の費用を見積もる必要があります。解体すれば必ず国が引き取るわけではありません。先に解体を契約してから他の不承認要件が判明すると、支出だけが残るおそれがあります。

最初に土地と建物の登記事項、固定資産税の資料、現況写真、隣地との境界に関する資料を整理し、制度の要件を確認しましょう。売却、自治体の空き家バンク、管理委託などの可能性も同時に比較します。補助金を使えるかどうかは自治体・年度・着工前申請などの条件で変わるため、契約前に自治体の公式窓口へ確認します。

申請前に法務局へ相談する

法務局・地方法務局の本局では制度の相談を受け付けています。土地の所在、取得の経緯、共有の有無、建物・権利関係、境界の資料をまとめ、予約方法を確認して相談すると、必要な調査を絞りやすくなります。相談は承認の確約ではありません。個別の可否は申請後の審査で決まります。

費用と選択肢を表にする

判断時には、①売却できる見込みと必要な整備費、②当面保有する管理費と固定資産税、③解体・境界確認など申請前の費用、④審査手数料と承認後の負担金を並べます。負担金は一律20万円と決めつけず、土地の種類・面積・隣接地の扱いを公式案内で確認してください。相続登記など別の手続きの期限も並行して管理しましょう。

この制度は「空き家を手放す」選択肢の一つですが、要件と費用の確認が先です。建物があるなら、解体の前に法務局への相談と売却・活用の比較から始めるのが現実的です。

公式情報・確認先

確認日:2026年9月23日。制度や費用は変更される場合があります。個別の申請可否は管轄の法務局に確認してください。

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